登記をした債権者とは、増価競売の請求および増価競売の申立てができる債権者である。抵当権者に限らず先取特権者や不動産質権者を含む。これらの権利の仮登記権利者も含まれると解するが、増価競売の申立てには民事執行法181条所定の文書が必要とされるので、注意を要する。なお、仮登記担保権者は、競売申立権がない(仮登記担保法12条、13条)から含まれないと解すべきである。民法383条1号ないし3号の書面は、抵当権者が滌除の申出を承諾するか否かの判断の資料となる。
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したがって滌除金額の記載が最も重要であるが、抵当不動産が数個存するときは各不動産ごとに滌除金額を定めなければならない(大審院昭和11年2月18日決定・法律評論25巻民法401頁)。民法383条にいう送達とは、民事訴訟法の定める送達の意味でなく、送付するということである。送達は債権者の登記簿上の住所にあててすればよく、債権者の住所が不明で現実に到達しなくても、通常ならば到達したであろう時期に到達したものとみなされる。書面の送達は、債権者全員にしなければならず、送達もれなどの瑕疵があったときは、滌除権はすべての債権者との関係で無効となる。登記した各債権者が滌除権者の滌除の申出を承諾したとき、または滌除の申出を受けてから1ヵ月以内に増価競売の請求をしないため、これを承諾したものとみなされたとき(民法384条1項)は、滌除権者はただちに滌除金の支払をしなければならない。支払が済めば滌除はその功を奏し、手続は終了する。
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